審査講評

 「学びを深め、心豊かに」

審査委員長

一般社団法人 全国書写書道教育振興会  会長 柳下昭夫

 

 令和元年のひらがな・かきかたコンクールに出品されたみなさん、どんな思いをこめて作品を書きあげましたか。令和という元号は、万葉集が出典といわれ、日本文化のすばらしさに改めて大きな関心が寄せられています。
特に、ひらがなは、日本人の知恵と美意識が生み出した世界に誇る文字文化です。上から下へと書き表わす日本語の表記は、字形、運筆に大きくはたらき、速く美しくという願いがこめられ、終筆には、はらいが多くなっています。筆圧のかけかたに気をつけ、運筆をリズミカルに、速く美しい線でかけるようにすることが、ひらがなの決め手です。
毎年出品されているみなさんの作品には、努力しつづけて練習する姿が目に浮かび感動しました。整った字形、美しい線の力は、練習の積み重ねから生まれます。課題も、みなさんの心に響くようなことばにしたいと考えました。
このひらがな・かきかたコンクールが、みなさんの学びを深め、心豊かな生きる力になりますようにと願っております。

 


 

「ひらがなは日本の大切な文化」

(一社)全国書写書道教育振興会顧問
日本書写書道検定委員会名誉会長   吉田 宏

 令和元年のひらがな・かきかたコンクールに出品されたみなさん、どんな思いをこめて作品を書きあげましたか。令和という元号は、万葉集が出典といわれ、日本文化のすばらしさに改めて大きな関心が寄せられています。
特に、ひらがなは、日本人の知恵と美意識が生み出した世界に誇る文字文化です。上から下へと書き表わす日本語の表記は、字形、運筆に大きくはたらき、速く美しくという願いがこめられ、終筆には、はらいが多くなっています。筆圧のかけかたに気をつけ、運筆をリズミカルに、速く美しい線でかけるようにすることが、ひらがなの決め手です。
毎年出品されているみなさんの作品には、努力しつづけて練習する姿が目に浮かび感動しました。整った字形、美しい線の力は、練習の積み重ねから生まれます。課題も、みなさんの心に響くようなことばにしたいと考えました。
このひらがな・かきかたコンクールが、みなさんの学びを深め、心豊かな生きる力になりますようにと願っております。


 

「ひらがな」を世界にひろめるコンクールに当たって

(一社)全国書写書道教育振興会学術顧問
毎日書道会書教育顧問   加藤 達成

 全国 ひらがな・かきかたコンクールは、本年令和に入って、昭和年代から31回の歴史と、国内外へと日本語(和様)が、言語活動として発展。美しく、正しい応募作品が、硬毛合わせて14、616点の出品点数をみる事ができた、本懐のモットーである。 “広げよう心が通う手書き文字 ”が内外に浸透し、協賛された成果で、創始者吉田 宏先生の理念が身を結び誠に喜ばしい限りである。
日本語の基本の母語は、ひらがなが長い時代を経て、万人の文字環境となった。幼児の時期から生涯にわたっての身のまわりは、”ひらがな”と言えよう。上代風、女手の文化。
学校教育では、(Course of Study)学習指導要領、国語科書写で児童、生徒が学習すべき事項として「硬筆と毛筆のそれぞれの特質を生かし書式に従って正しく整えて書くこと」と、文字教育の基準が示されている。
中央審査委員の一人として、常に審査に当たっては、本会事務当局の目指す、人間形成に役立つ “正しく、美しく、広い心の表現力 ”、の成熟を鑑別する貴重な一日であった。
○硬筆の部
A、幼年の部(4才、5才、年長6才)
つき、きりんの課題、幼児の夢と興味が、溢出る可愛さと、丹精こめた、清らかさに胸が打たれた。
B、小学校(各学年)の部
各学年の課題は、日常生活の単語から、歌詞に至る文学調の名句で、ひらがな(字数の多少が難易度の差異となり、作品の構成結構の尺度となる「ひらがな」の特有な曲線美と字形が評価の対象、特に字間のバランスにも重視。各学年とも、上記の要点をクリアした素敵な作品が多く、高学年になるにつれ、リズム的で「ひらがな」の和美が結実した作品群であった。
○毛筆の部
A、幼年の部
B、小学校(各学年)の部
A幼年は、特筆すべき候補作品はなく、B小学校の部に優れた作品が多く、全く甲乙の付け難い審査状況で、七名からなる中央審査会は、厳正公平を旨として、本文、及び姓名の書き方も考慮の上、作品の統合性を尊重、適切な評価を行った、特筆すべき仮名の表現は、運筆では、線状の「そり」「はらい」「はね」等の処理、字形では安定性と結構性、一貫性が整っていて、出品者の平素の努力と継続性が注目された。
特に海外からの応募作品はすばらしく、御指導の先生に敬意を表し、特別会長賞の生徒さんに「おめでとう」の賛辞を送る。
本会は自立(30)の新しいスタート、現代のニーズである働き方の最前方法を活用した審査であった事を付加し、更なる拡大を願う。
入賞の皆さん、おめでとう。又、出品された皆さん 全員にメダルが贈られます。拍手。
「ひらがな」のやさしさ、ぬくもりの心で、世界が平和であることを切望して。完評


 

「小さな一歩、大きな躍進」

女子美術大学講師   加藤 達

 第31回「全国ひらがな・かきかたコンクール」に入賞された皆さん、おめでとうございます。今回も大変優秀な作品が全国から多数集まり、作品のレベルも増々高く感じられました。特に上位の作品は優劣付け難く僅差で決定したものでした。今回審査の中で主な感想として字形が良いのに線が良くない、線は良いのに字形が良くないという点です。この2つは毛筆、硬筆共に永遠の課題で、今さらながら痛感しました。この2つが互いに助け合い融和することによって堂々とした筆致が生まれ、書く人もそれを見る人も無類の感動を覚えます。日本人の心に宿る美への追及は果てしなく素晴らしいものです。この心を大切にしながら日本の伝統としてまた独自の文化遺産として残された「ひらがな」をこれからも大切にしてほしいものです。そして皆さんの一層の努力と進歩を期待します。

 


「硬筆・毛筆の基本的な書き方」

元東京都青梅市立新町小学校教諭   小野 博

 

全国ひらがな・かきかたコンクールにおいて栄えある入賞に輝いた皆さん、おめでとうございます。
幼児の皆さんが鉛筆を手にして初めて書いた文字は、ほとんどの人がひらがな文字だったと思います。自分の名前を書いたり、あいうえお46文字を少しずつ覚えて短い文を作ったりすることにより、書く能力が高まります。いわゆる、多く書くことによって整った文字を書く技量が少しずつ向上し磨かれていくのです。また、すぐれた良い作品を多く見て味わうことによって作品の良し悪しを見分け、鑑賞する眼力が養われていきます。幼児の時から多く書き、多く見ることを積み重ねることによって文字感覚や書写感覚が高まっていきます。今回も幼児の応募数が一番多く底辺の拡大に一役買っていることは頼もしい限りです。
作品の中には、本文はすばらしい書きぶりにもかかわらず氏名の位置や字くばりに惜しまれる作品がありました。氏名も作品の一部ですので最後まで同じ筆意で仕上げてほしいものです。
ひらがなは曲線が多く線に丸みがあり、字形も単純です。一字一字ていねいによく書けている人ほど全体のまとめ方もすぐれていました。また、生き生きした筆づかいに日ごろの練習による自信がうかがえました。
高学年の課題は文字数も多くなります。用筆の確かさ、字形の整え方、全体のまとめ方などに意を注ぎながら、ひらがなの特徴を十分に理解して書かれた完成度の高い作品に出合うことができました。すばらしいことです。
皆さんが、これからも自信を持って硬筆や毛筆の腕に磨きをかけ、一層上達されることを期待しております。


 

「審査にあたり」

(一社)全国書写書道教育振興会副会長
日本書写書道検定委員会会長   吉田 琴泉

 

本年も「ひらがなかきかたコンクール」にご応募いただきありがとうございます。そして出品されたみなさんそれぞれが心を込めて仕上げた作品が勢ぞろいした中、入賞されたみなさんには、心からお祝い申し上げます。
今回も最終決定は実力の拮抗した作品を前に、慎重なる審査が行われました。細部までに気配りした作品から、みなさんの努力がわかり審査員一同厳正に審査をいたしました。
文字の練習には「観察力」がとても重要です。上位入賞の作品は、1つ1つの文字を丁寧に観察し、先生方の教えをもとにしっかりと練習した作品であることが伺えます。またそうした経験は、様々な事柄への成果にも続くことでしょう。本大会に出品された皆さんが、これからも書くことを大切に、いろいろな分野でも活躍されることを祈念しています。
最後になりましたが、本年も本大会にご支援ご協力いただきました皆様に感謝申し上げるとともに、来年もご応募をお待ちしていおります。


 

「大切なひらがな」

日本書写書道検定委員会審査副部長   中里 久乃

第三十一回全国ひらがな・かきかたコンクールに入賞された皆さんおめでとうございます。平成から令和に年号が変わり、最初のひらがな・かきかたコンクールです。全国、海外からの幼児、小学生の力作が集まりました。皆さんが一生懸命一枚一枚丁寧に練習に励んでいる様子がよく伝わってきました。
硬筆の部では、一番出品点数が多いのは幼児です。幼稚園参加が多く、小さい頃から文字を書く習慣を身につけてほしいのでとても嬉しく思います。低学年の上位の作品は、鉛筆を上手に使い、筆圧、字形、名前がしっかり書けていました。また、高学年の上位の作品は、マス目のない罫線の用紙に字形、線筆、全体のバランスが大変良くすばらしい作品でした。
毛筆の部の上位の作品は、ひらがなのやわらかな曲線、バランスのとれた字形でとても見事な作品ばかりでした。高学年になるにしたがって文字数が多くなり全体のバランスが難しくなりますが、小さい頃からの練習の積み重ねでとてもよくまとめてありました。
日頃文字を書く時、ひらがなを多く使うと思います。ひらがなは日本の文字の基礎です。このコンクールを通してひらがなを大切にし、丁寧にきれいに書くことを身につけて、これからの自分に役立ててください。身についた美しい文字は一生の宝となると思います。
次回もまた更にすばらしい作品を期待しています。